円覚寺
●概要&歴史
臨済宗円覚寺派総本山。鎌倉五山第二位。1282(弘安5)、8代執権北条時宗が蒙古襲来で戦死した武士を弔うため無学祖元を開山に迎え創建。度重なる火災により多くの堂宇を失うが江戸期の復興により現在の塔頭18院を擁する規模に復す。今も塔頭42院、伽藍7堂を擁したという盛時の威容を彷彿とさせる。
広大な寺域6万平方メートル全域が国史跡指定、国宝舎利殿、国宝洪鐘、80件を超す国指定重文の寺宝と見どころは多い。寺の名は、起工の際に円覚経を納めた石櫃が掘り起こされたことからという。
●見どころ
座禅会:毎朝5:30-6:30(11-3月6-7時)、土日〜時。予約不要参加無料。夏の座禅合宿もある
仏日庵:境内奥に川端康成「千羽鶴」の舞台になった烟足軒(拝観100円。抹茶とお菓子込み500円)
帰源院:行き詰まった夏目漱石が参禅した庵で「門」の中の一窓庵とはここのこと。島崎藤村も参禅している。原則非公開だがt葉書の申込で拝観可能
松嶺院:開高健、田中絹代らの墓がある。有島武郎「或る女」はここに逗留して書いたもの。春秋の彼岸時のみ公開。4月中旬〜5月上旬にかけて牡丹が楽しめる
●建築&美術
仏殿:本尊の宝冠釈迦如来を祀る。本来如来像は宝冠等の装飾はしないが、中国的思想からか。
宝物風入れ:頂相画等重文クラスの寺宝を公開(11月3日を含む3日間)
舎利殿:国宝。禅宗様(唐様)建築の典型にして現存最古、両端の窓(火灯窓)は四角型に近い。西御門にあった太平寺(尼寺・廃寺)の仏殿を移築したもの。宝物風入れ期間と正月三が日のみ外観公開
洪鐘(おおがね):国宝。9代執権北条貞時が鋳物の名人物部国光に造らせたもの。関東最大級。鋳造は困難を極めたという
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