浄光明寺
●概要&歴史
真言宗。1251年(建長3)北条長時が真阿上人を開山に中興。前身は平安末期真言宗の僧文覚上人が源頼朝の
命を受けて建てた寺院。1335年(建武2)足利尊氏がここに蟄居し、後醍醐天皇に恭順の意志を示した。
●見どころ
冷泉為相の墓:国史跡。裏山頂上には「十六夜日記」の作者でもある母阿仏尼を追って鎌倉に下った冷泉為相の墓といわれる宝篋印塔がある。
※冷泉為相は藤原定家の孫で冷泉家の祖。「藤谷和歌集」などの編纂で功績が認められ冷泉家の創立を認められた。1328年に死去するまでこの付近に住んだ。
網引地蔵:裏山頂上冷泉為相の墓へと至る途中にスペースがあり、その山腹にやぐら(鎌倉特有の岩壁に掘った墓用の穴)があり石造の地蔵菩薩が祀られている。由比ヶ浜の漁師の網にかかって引き上げられたという言い伝えが残っている。
●建築&美術
阿弥陀三尊像:国重文。鎌倉時代特有の土紋(粘土でつくった文様を漆で衣に張り付ける。宋朝様式)を残し時代を代表する作品。
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